第1回全国理容美容学生技術大会、信越北陸地区予選の審査に行って来ました。

投稿日:2009年8月31日 更新日:

近年、理容師の国家試験を応募者が減少しているという記事が、地元紙でも取り上げられました・・・
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009072702000253.html
2009年7月27日 中日新聞夕刊ということは、理容師の後継者が激減しており、また理容学校の経営存続も危ぶまれる。ということです。
これは、大きな私たち理容業の危機と捉えなければなりません。

よって、減少傾向にある理容師志願者を、募集する目的で、理容体験学習なども行っているわけです。
今回の理美容学生技術大会も、理美容学校生のこの仕事の素晴らしさを啓発する場。
大きくは、この業界を志す皆さんのやる気を向上させる場とおもい、審査委員を引き受けました。

少しでも、理容業を盛り上げることが出来ればいいのですが・・・・

8/2(日曜)お昼で営業を切り上げ、木下充一郎講師とサンダーバードで会場富山に向かいました。
富山県は北陸三県大会でいつもお世話になっている間柄。
県の講師の先生方とも顔なじみ、松野先生をはじめ皆さん熱く指導をされており
いつも元気をもらうことが出来、楽しみにしていました。

pm3:00より審査委員打ち合わせ。デザイン画の審査・会場の下見と、目白押しにすることがありました。
が、しかし。北陸三県の理容の講師の先生以外にも、東北からお越しの理美容学校の先生方。
それに新潟の理容中央講師のニューヘアー設定委員もされた、大石先生。
それから北陸三県の美容の先生方とも行動を共にして、とても勉強になる大会となりました。
一番驚いたのは、青年部のカット講習でお世話になった。福井市の美容師の稲村高志先生がおられたこと。
私はまったく美容業界のことが分からず、先生が美容の県講師になられていたとは知りませんでした^^;ごめんなさい。仲良くして頂き、嬉しく思いました。

8/3(月)大会当日、審査開始。私ども理容科の参加者は、美容科の生徒数より少ないため審査はスムーズ。
美容科のワインディング種目は71人!!コレは大変だったに違いない・・・。美容の先生ご苦労様でした。

理容科の種目で一番多かったのは、ミディアムカットの14人であったことを考えれば、今の美容と理容の勢力図が分かるともいえるかもしれない。
でも、私はだから、理容の仕事が悪いとは思っていません。人口の半分は男性であるし、来店周期も男性のお客様のほうが短い。癒しの職業としての注目度も高い。ファッション業界と見ても、紳士服量販店も頑張っている。
まだまだ可能性は高い業種と思うわけです。

なんといっても、理・美容同じですが、この仕事技術が要(かなめ)です!!作品を見ていきましょう。
理容の審査して、一番目を引いたのはやはり、ミディアムカットでした。
これは、理容の国家試験でもある、ミディアムカット=右7:3で分けて、バリカンを入れ刈り上げる。カットの綺麗さを見る種目。
この仕事を志して2年未満の選手にしては、とても良く出来ていた。後頭部の刈り上げの色彩などは、全員が合格点といってもよさそう。
中には、これはスゴイ綺麗!!という作品まであり、驚かされました。

もちろん、他の種目、特に美容の種目のような派手さはないのですが、この研ぎ澄まされたような、刈り上げの色彩が、「日本の理容師は、世界一!!」と言われるゆえんなのです!!入賞者は充分誇りを持っていいはずです。

まぁ、そうは言いましても、はたと眼を転じると、美容の作品も素晴らしい。。
もちろんワインディングも、カットもネイルも良いのですが、、アップスタイル種目が凄かった!!

私が美容の大会を見慣れていないのは事実ですが、、こんなにもハイレベルだとは・・・・圧巻でした。
デザイン性の高さ、多くのアクセサリーを使いこなすセンス。アップの基本技術の高さを思わせる髪の毛自体のツヤ。
ヘアーカラーの明るさと色味の使い分けの妙。髪の毛自体を編みこんでゆくテクニックとその使いこなしのうまさ。
良さを言えばきりがない作品群でした。
この種目の入賞者はいくら褒めても褒めすぎはないのでは・・・と思ったほどです。美容の技術にも脱帽です。

maysのアトラクションも終わり、結果発表。

美容の審査委員長中居先生の、
「今日は皆さん実力が出せましたか?!社会に出てからもこういう勝負の場面は何度も訪れます!!
そういうときに実力が出せるよう、これからも努力していってください」(・・確かこんなだったような・・・)
競争の厳しい業界の先輩として、見事な挨拶だと感動しました。

また、表彰式のとき、感極まって泣き出す選手を見て、理容の大石先生が
「泣く選手は、しっかり練習した証拠だ!!」と満足げに言われた言葉も、私の胸を突きました。
名言だと思いました。

この大会、11月の大阪での本大会に繋がるわけですが、福井の選手をはじめ、この大会で勝ち抜いた選手は、さらにそこで勝負し、うれしい涙を流してほしいとおもいました。

私にとっても、多くの出会いがあり、実りある仕事が出来、この大会に参加できたことをうれしく思っております。

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ヘアーサロン アスワ 中源博之

ヘアーサロン アスワ 中源博之

福井の口コミNo.1理容室のオーナー。福井県理容組合でトレンドカットやヘアーカラーの講師も務める福井屈指の技術を持つヘアーサロンアスワのトップスタイリスト。近畿理容講師会所属のヘアカウンセラー。ロードバイク、オーディオ、魚釣りなど趣味多彩。

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